SIA(シーケンシャルインジェクション分析法)
SIAは精密に設定したニ方向の不連続な流れをコンピューターでプログラミングして処理します。
サンプルゾーンと試薬は、マルチポジションバルブを利用しながら一つのシリンジポンプによってキャリアの流れへ連続的に注入します。
SIAは試薬の消費量を大幅に減らすことができます。従来のFIA装置は、サンプルが処理されない間もポンプが連続作動するために、SIAシステムより試薬を大量に消費します。
Lab-On-Valveを使用したFIAシステムをストップドフロー法で行った場合でも少しは軽減されますが、ペリスタルティックポンプはマイクロリットル単位で送液することができません。
またFIAはBIA (Bead Injection Analysis) には対応できません。
分析プロトコルは図1・2に示されたシーケンスから構成されます。
A: 設定した量のサンプル溶液(赤)がシリンジポンプでサンプルポートから保持コイルへ吸入されます。
B: 設定した量の試薬(青)がシリンジポンプで試薬ポートから保持コイルへ吸入されます。連続したゾーンが上流へ移動する間にゾーンの重なり部分に反応物(黄)が生成されます。
C: 重なったゾーンの相互浸透を増加させ、反応物の生成を促すため、設定した量の“スペーサー”を吸入します。
D: 流れを逆にして重なったゾーンはマルチポジションバルブを介して検出器へ送られ、さらに廃液槽へ送られます。 |
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| 図1 :SIAの原理 |
上記の全てのステップは、マルチポジションバルブを適切なポートに切り換えることと、コンピューター制御のシリンジポンプの正確な動きによって実行されます。
保持コイル、マルチポジションバルブ、反応コイル及び検出器内でのサンプルゾーンと試薬ゾーンの動きは24,000ステップのシリンジポンプによって制御されます。
一般的に、SIAシステムの構成は、2.5mLのシリンジ、550µLの保持コイル(120cm、緑)、100µLの反応コイル(50cm、オレンジ)です。
フローセルの容量は25µLを越えません。保持コイルには、サンプル・試薬・スペーサーゾーンを合わせて最大250µLまでをシリンジへ吸引させることなく続けて取り込むことができます。
この連続ゾーンの量を超える場合には保持コイルの容量も増やします。 |
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図2 : 従来のSIA用マニホールド
(R-試薬ポート、RC-反応コ イル、S-サンプルポート、T-サンプルライン接合点) |
シリンジ容量はマニホールドとサンプリングラインのフラッシングに十分なキャリアを流せる容量です。
廃液槽と試薬容器ポートにつながるチューブの長さ及び内径は重要ではありませんが、サンプリングラインは前のサンプルのキャリーオーバーを防ぐために、最小化しなければなりません。
サンプルポートSと接合点Tの間のサンプリングライン(図1赤線)は別のサンプルにする前に1度フラッシングしてから次のサンプルで2回分満たす必要があります。次の2通りがあります。
1 ) サンプリングラインからバルブを通してサンプル溶液を吸引すると次のサンプルがポートSまで送られます。コンタミしたサンプルはポート1から廃液槽へ捨てます。
2 ) サンプリングラインをキャリア液でフラッシングしてから次のサンプルをサンプルポートから保持コイルへ吸引して再充填します。ペリスタルティックポンプは、サンプル容器(サンプラー)と接合点の間の配管(青線)を通してサンプル溶液をサンプリングライン接合点(T)へと移動させるようプログラムします。
サンプリングラインS〜Tをシリンジポンプでフラッシングするために、FIAに比べてサンプリング回数が少なくなります。しかしSIAは、試薬の消費量を減らし、システムを組立て直す必要もなく同じマニホールドを異なる分析プロトコル用に使用でき、用途の多様化を図れる等の利点があります。サンプル量、試薬の量、希釈、反応時間等は全てFIAlabソフトでコンピューター制御できます。